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倉敷鷲羽高等学校 ビジネス研究部 ~ 高校生から地域の魅力を発信したい!人とのつながりを大切に、児島でがんばる部活動

倉敷鷲羽高等学校 ビジネス研究部 ~ 高校生から地域の魅力を発信したい!人とのつながりを大切に、児島でがんばる部活動

知っとこ / 2022.02.12

部活動と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか。

学生がスポーツに打ち込んでいるようすや、絵を描いているようすなどを思い浮かべるかもしれません。

しかし、それだけが部活動ではないのです。

岡山県立倉敷鷲羽高等学校には、ビジネス研究部があります。

部活動として、児島の魅力を多くの人に伝えることができるプロジェクトを、児島の企業プロジェクトを通じてつながった人とともに取り組んでいるのです。

ビジネス研究部の部員に、どのような部活動なのか、何をしているのか、どんな思いを持っているのかについて聞きました。

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記載されている内容は、2022年2月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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倉敷鷲羽高等学校 ビジネス研究部について

ビジネス研究部

岡山県立倉敷鷲羽高等学校 ビジネス研究部は2022年2月現在、1年生7人、2年生25人、3年生10人、計42人の部員で活動しています。

部員の多くがビジネス科の生徒で、ビジネス科2年生のとあるクラスでは、生徒の半分がビジネス研究部の部員だそうです。

部活動では、以下のような活動を行なっています。

  • 「こじまっちんぐ」プロジェクト
  • 学校で受ける検定資格の合格に向け、部員みんなで勉強
  • 全国のコンテストに出場

福知山公立大学2021地域活性化策コンテスト「田舎力甲子園」では優秀賞、愛媛大学社会共創学部の「社会共創コンテスト2021」ではクリエイター賞を受賞するなど、さまざまな団体が主催しているコンテストでも好成績を収めました。

高校のカリキュラム内の検定試験でも、部活動のコンテストでも良い成績を収める、文武両道の部活動であるビジネス研究部

大学進学や就職などの進路選択の際にも部活動での活動内容を活かせる、将来にもつながっていきやすい活動となっています。

ビジネス研究部 部員へのインタビュー

インタビューではコンテストに出場する部員、「こじまっちんぐ」プロジェクトのジェラート新商品開発を担当している部員から話を聞きました。

コンテスト担当の部員

2022年2月現在の高校2年生は、入学した年から新型コロナウイルス感染症の影響を受けています。

活動を満足にできていない期間があったり、やりたかったけれどもできなかったりしたことも少なくないでしょう。

しかし、コンテスト担当の部員から出てきた言葉は「コロナのせいで」ではなく、「コロナ禍だったから」だったのです。

どんな活動をしていますか。

コンテスト担当の部員 Aさん

中小企業庁主催の「Japan Challenge Gate 2022」というコンテストの1次審査を通過して、2次審査の質疑応答に向けての作戦を練っています。

Japan Challenge Gate 2022:中小企業庁主催の高校生を対象にしたビジネスプランコンテスト

2次審査に向けた打ち合わせのようす

活動のなかで考えたことを教えてください。

コンテスト担当の部員 Aさん

企業と企業のマッチングで、間に自分たちが入っているので連絡を取るのも大変だし、やったこともなかったので大変でした。

でも、児島の知らなかった魅力を発見できるのは楽しいです。

活動を通して知ることが多かったと感じています。

コンテスト担当の部員 Bさん

地域活性化の事例はビジネス研究部に入るまで知らなかったけれど、活動するなかで他の高校の活動や地域の課題を解決する方法を知ることができてためになりました。

商品開発、販売のなかで、地元の人からお礼を言われたり、「美味しかったよ」と伝えてくれたりしたときには、自分たちがやってきたことへの意味を感じます

話している部員

コンテスト担当の部員 Cさん

たくさんマッチングをすると、そのたびに初めて会う人がいます。

初めてコミュニケーションをとる人がいます。

高梁城南高校とマッチングしたときも、自分たちと同じような活動をしている人たちと、顔を合わせて話せるのがとても面白かったです。

コンテスト担当の部員 Dさん

コンテストに出て、人前でしゃべるという経験は、なかなかできないことだと思っています。

高校生のうちに楽しみながらいろいろなことを経験できるのはありがたいです。

新型コロナウイルス感染症の影響については、どうですか。

コンテスト担当の部員 Aさん

コロナ禍だったからこそ、改めて地元、児島を見直そうという考えができました。

コンテスト担当の部員 Bさん

Zoom(ズーム)でのミーティングなど、オンラインのやりとりが増えて、遠い高校とでもマッチングの話し合いをしやすくなったと思います。

コンテスト担当の部員 Cさん

コロナ禍で街が静まり返ったときに、いつも街を盛り上げてくれていたのは地元の人たちだったのだと実感しました。

小さなことが人の楽しみや幸せになって、自分たちのジェラートの新製品を喜んでくれる人がいたことで、自分たちが誰かの楽しみ、目的になれたのだと感じられてよかったです。

この先、やってみたい活動はありますか。

話している部員

コンテスト担当の部員 Aさん

今はマッチングが岡山県内だけで終わっていますが、いずれは岡山県を飛び出したいと思っています。

違う県の素材を使ったマッチングをしたいです。

コンテスト担当の部員 Bさん

岡山県内だけでなく、岡山県から離れた場所や、離島でもマッチングできるものを探してみたいです。

ジェラート担当の部員

実はジェラート担当の部員からも、「活動のフィールドを県外に広げたい」という言葉がインタビューのなかから出てきました。

部員同士では具体的な話をしたことがなかったそうですが、ビジネス研究部の部員は、お互いの考えを言葉にして共有しているわけではないのに、同じ目標を自然と持つようになっていたのです。

メモを見ながら話しているようす

どんな活動をしていますか。

ジェラート担当の部員 Aさん

「シーサイドファームなんば牧場アイスやさん」とのジェラートの制作についての話を進めています。

ジェラート担当の部員 Bさん

話が広がり、中国銀行が紹介してくれた株式会社果実工房ともコラボレーションすることが決まりました。

株式会社果実工房では桃のピューレとチョコレートを取り扱っていて、それらを使った商品を開発し、2022年2月11日に岡山トヨタ自動車株式会社 東岡山店で販売することが目標になっています。

このコラボレーションには、株式会社果実工房と就労継続支援A型事業所である株式会社ありがとうファームの「Heart for Art」プロジェクトも関わっているんです。

商品の販売時に使うラベルの絵を描いてもらって、売り上げの一部をプロジェクトに還元します。

活動のなかで考えたことを教えてください。

話しているようす

ジェラート担当の部員 Aさん

私たち2人は入部したばかりなので、本格的に活動に関わるのはこれが初めてなんです。

流れで入部した新参者の部員2人が、大きなプロジェクトの中心メンバーになっているんですよ。

実は私たち、もともと部活動に所属していなかったんです。

高校2年生になり進路について考えたとき、ビジネス科で受ける検定試験以外にも「何かがんばっていた活動があったほうがいいのではないか」と考えて、ビジネス研究部に入部しました。

と言いつつも、顧問の大池先生の”熱烈オファー”で入部を決めた部分もあります(笑)

この先、やってみたい活動はありますか。

ジェラート担当の部員 Bさん

実際にできるかどうかはわからないけど、言葉にするのはタダなので。

今よりも活動の規模を大きくしたいです。そして県をまたぎたいです。

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おわりに

検定試験に向けた勉強をしている部員

筆者は部員と同じ進学のタイミング(2020年)に大学へ入学し、新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けました。

進学という環境の変化に加えて、多くのことが制限され、コロナ禍以前と同じような学生生活を送れなかった2年間で、できなかったことに目を向けることもあります。

それは高校生も同じで、なかには「入学して1か月で休校になったので、“出遅れた”感じがしていた」と話す生徒もいました。

しかしビジネス研究部の部員は悲観的にならないどころか、コロナ禍で自分たちにもたらされた良い影響をきちんとわかっているのです。

部員たちにとってコロナ禍はできないことが増えたり、思うような学生生活を送れなかったりした、ただ悪いだけのものではなく、自分たちの活動の範囲を広げるチャンスとなりました。

ビジネス研究部部員の集合写真

一度きりの高校生活を楽しみながら、地域と協働していく倉敷鷲羽高校ビジネス研究部が、この先どのような活動をしていくのか、とても楽しみです。

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ありづか そら

ありづか そら

2001年生まれ、文学と音楽と写真が好きな倉敷市民。
地元の魅力を、わたしにしか書けない記事を通して伝えていきたいです!

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