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ArTechX.ing(旧関西プラスチック工業)~ 老舗企業が新体制で半導体技術による希望あふれる未来づくりを目指す

ArTechX.ing(旧関西プラスチック工業)~ 老舗企業が新体制で半導体技術による希望あふれる未来づくりを目指す

知っとこ / 2024.04.18

藤南和将社長インタビュー

ArTechX.ingの藤南和将(とうなん かずまさ)社長に話を聞きました。

新社屋

社名変更のお知らせ

昨年(2023年)は社屋の建て替えとミッションステートメント2023の制定。本年(2024年)は社名変更と大きな決断が続きました。確かなビジョンと周到な準備が必要だったことでしょう。

藤南(敬称略)

そんなことないですよ。成り行きですかねぇ。

社屋だって、弊社は少し前まで男ばかりの会社だったんです。ところが少しずつ女性社員が増えてきた。そのとき困ったのがトイレ問題です。

ひとつしかなくて、増設が必要になった。しかも、事務所や工場が分散しているので、あちらにもこちらにもつくらないといけない。ところが場所がないんです。

ああしようこうしようと図面を画いていたら、すべてが新しい建物になった(笑)

ミッションステートメント2023

ミッションステートメント2023

ミッションステートメント2023には、藤南社長の思いの丈が表れていますね。

藤南

それはちょっと違います。
以前、経営理念を自分のことばで書いたんですね。

でも、三代目社長の想いなんて大したことないんです。一から会社を立ち上げた初代の足下にも及ばない。だから、社員みんなの想いをステートメントにしようと。そうしたらこうなった。

私は、ミッションに「半導体」を書き込むことに抵抗があったんです。

今、弊社の事業はほとんどが半導体関連です。でも、何名かはそれ以外の業務を担当しているんですよ。だから、書きたくても書けないと。

そしたら、みんなが書こうよと。担当していない社員も含めて「我が社のメイン事業だから」と。

うれしかったですよ。半導体でやっていく覚悟も決まりました。

健活

「原動力は社員の夢」は社長の以前からのことばと聞きました。社長の想いが込められているんですね。

藤南

やはり「人」ですから、「健活企業」宣言などはしていますね。

あと、私の想いで追加したのは、ビジョンに括弧書きで入れた岡山弁と、7つの習慣くらいかな。7つの習慣は、私が講習を聴いて共感したんです。

で、社員全員、みんなに学んでもらった。そしたら、良いと言うので、新社屋の部屋の名前にも採用しました。

新社名

インタビュー中の社長(ぼかし)

ArTechX.ingという社名に込められた想いをお聞かせください。

藤南

これもね、社員が考えてくれたんです。

私はずっと「技術力」にこだわってきましたが、「それだけじゃだめだ」ってなって、製品や使ってくれる人に「」がないといけないと。

じゃあ、「愛」って何?と考えて、「美しさ」「優しさ」…いろいろキーワードが出てくる。これをArtに置き換えて、Techは切り離せない関係だとか、XはDXで変わっていく力だとか、続けていく力はingでしょうとか。

すべてつなげたらArTechX.ingになりました。

地域活動

ファジアーノ岡山木村オーナーと談笑する藤南社長
ファジアーノ岡山 木村オーナー(左)と談笑する藤南社長(右)

文化事業や社会貢献活動について聞かせてください。

藤南

地元のスポーツチームを応援したい気持ちと、私にとってはサッカーが家族で楽しめるスポーツなので、ファジアーノ岡山を応援しています。

クラブスポンサーとしての招待券は社員に使ってもらっています。私は、シーズンパスですね。

PBL演習(ぼかし)

藤南

岡山大学岡山県立大学とは協働しています。

岡山県立大学の「吉備の杜」創造戦略プロジェクトでは、弊社の実践課題に取り組む大学院生や高次学年生を受け入れました。

2023年度は、デジタルサイネージの活用について一緒に考えてもらったのですが、その成果物である映像は、サイネージで流しています。

採用につながるともっと良いのですが、でも、私も社員も良い刺激をもらっていますね。

原点

いぐさグラス

新社屋竣工記念にいぐさガラスを配ったとか。

藤南

なにか地元のものがないかと探しました。きれいですよね。一目見て、「これだ」と決めました。

それに、やはりい草とは「えん)」があるのだろうと。

関西プラスチック工業の名前は残りますか。

藤南

68年間お世話になった名前ですので、石碑の形で残させてもらうことにしました。

大原美術館児島虎次郎記念館、新倉敷商工会館、足高神社本殿屋根葺き替え、それぞれに寄附させていただくことで石碑に旧社名を刻んでいただいています。

おわりに

佐野航大選手のサイン2

操業76年目の老舗企業の歴史と今を紹介しました。

社長室には、元ファジアーノ岡山の佐野航大(さの こうだい)選手のサイン色紙がさりげなく飾られています。津山市出身で、ファジアーノ岡山からオランダのNECナイメヘンに完全移籍した若きストライカー。

新生ArTechX.ingの未来を重ねているようにも感じられました。

最後

株式会社ArTechX.ingのデータ

団体名株式会社ArTechX.ing
業種超純水装置、薬液・スラリー供給装置といった半導体・液晶製造関連装置の設計・製作・施工
代表者名藤南直人(和将)
設立年昭和23(1948)年7月2日
住所岡山県倉敷市四十瀬331番地の3
電話番号086-425-1131
営業時間午前8時~午後5時
休業日土、日、祝日
年間124日(独自カレンダー)
ホームページArTechX.ing
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ふみさん

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定年後のアルバイト生活中。地域の歴史や伝統を発信したいとライターデビューを果たしたオールドルーキー。

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