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バー・カンザシ オーナー 太田優子さんにインタビュー

バー・カンザシのオーナー 太田優子さんに、お店を始めたきっかけや思いをインタビューしました。
バー・カンザシをオープンするまで
オープンの経緯を教えてください。
太田(敬称略)
自営業を営んでいた父の影響で、高校生の頃から漠然と「自分で何かをしたい」という思いがありました。社会に出てからは20以上の職を転々としていましたが、23歳の時、「このままではいけない」と思い、好きだったお酒に関わる仕事としてバーテンダーの道を選んだんです。
修業するために未経験で飛び込んだ店舗は、多店舗展開している会社が運営していて、さまざまな経験をさせてもらいました。
25歳の時に「30歳で独立します」と宣言。
バーテンダーとしてたくさんの学びをしてきました。当時は女性バーテンダーが珍しく、厳しい言葉をいただくこともありましたが、先輩やお客さまに支えられながら続けられたんです。
そして、31歳になる直前にバー・カンザシをオープンしました。

店名「カンザシ」に込めた思いは?
太田
「タンビカンザシフウチョウ」という鳥の名前から名付けました。
この鳥は、求愛する時に自らのテリトリーをきれいに掃除するんです。その姿に惹かれ、私もお客さまを心弾ませて迎え、心地よい空間を作りたいという思いを込めました。

お客さまの顔を浮かべながら作るメニュー
メニューのこだわりを教えてください。
太田
季節ごとに変わるフルーツを使ったカクテルは、ぜひ楽しんでいただきたいです。
定番として好評なものもありますが、新作も必ず作るようにしています。
新しいカクテルを考える時は、常連さんをはじめ、誰かの顔を思い浮かべながら作っています。ケーキに載っている旬の果物を再現したいと思ったり、アイスクリームのフレーバーから発想を得たり、過去の思い出がヒントになることもありますね。
フードメニューでは、「ロスを出さない」ことも意識しています。トマトをその場で潰して作るパスタソースや、ピザのホワイトソースなど、食材を無駄なく使えるよう工夫しています。

お客さまに寄り添うために。学び始めた心理カウンセリング
箱庭セラピーを始めた理由を教えてください。
太田
2020年のコロナ禍では、バーが「行ってはいけない場所」とされ、思うように営業できない時期が続きました。その分これからの働き方や、自分にできることを考える時間ができたんです。
もともとお店では、お客さまから悩みを打ち明けられることも多く、「きちんと寄り添える技術を身に付けたい」と思い、心理カウンセリングについて学ぶことにしました。

心理カウンセリングの学びを深める中、自宅の隅に置いていた箱庭の道具で息子が遊び始めたんです。箱庭を並べている様子を見て、「最近嫌なことあった?」と声をかけました。普段は自分からあまりおしゃべりをしない息子ですが、その時はたくさん話してくれたんです。
話を重ねるうちに、息子が少しずつ変化していきました。その姿を見て、「他の方の役にも立てるかもしれない」と感じ、今の活動につながっています。
セラピーでは、答えを提示するのではなく、箱庭を通じて「まだ言葉になっていないものに触れる瞬間」を大切にしています。
バー・カンザシで大切にしていること
お店を運営する中で、大切にしていることはなんでしょうか?
太田
最も大切にしているのは、お店に来て、孤独な気持ちのまま帰ってほしくはないという思いです。
常連さんだけが盛り上がっていて、素っ気なくされて「常連さんだけの場所なんだろうな」と感じるような空気は作りたくないので、初めてのお客さまにも一言声をかけることを心がけています。
実は23歳の時、親族を事故で亡くした経験があります。
事故の前日に見かけたけれど、用事をしていたので声をかけなかったんです。
その姿が最後で、私は声をかけなかったことをとても後悔しました。
その経験から、ご来店くださったお客さまへの声かけを大切にしようと思うようになりました。
ありがたいことに、店内では常連さんが新しいお客さまを自然にもてなしてくれるんです。来てくださった方が、少しでも心を緩めて帰れる場所でありたいと思っています。

「お客さまに楽しんでもらいたい」バー・カンザシのこれから
これからの目標を教えてください。
太田
今後は、フードメニューをさらに充実させていきたいと考えています。
以前は種類も多かったものの、廃棄(ロス)の問題から一度縮小しました。今後は定番メニューと季節のメニューをバランス良く取り入れながら、「食事も楽しめるバー」を目指しています。
将来的には、ご飯屋さんもやりたいと考えています。
以前、バー・カンザシとは別の場所で1年間だけ、お弁当と定食のお店をしていたことがあり、それが本当に楽しかったんですね。「このお店に来ればおいしいご飯が食べられる」と言ってもらえる場所を、もう一度作りたいです。
セラピーについては、60歳になった時に本格的に向き合えたらと思っています。だからこそ今は種まきの期間として、多くの方と箱庭セラピーを通じて関わっていきたいです。
バーも続けたいし、ご飯屋さんもやりたい。セラピーにも取り組みたい。
今はそれぞれが点ですが、いつか線でつながることを願いながら、日々頑張っています。
おわりに
太田さんの話からは、目の前の人との時間を大切に積み重ねてきた歩みが感じられました。
おいしいカクテルと太田さんの寄り添うような雰囲気。
その居心地の良さに惹かれてか、10年以上通うお客さんも多いそうです。
ほっと一息つきたい時、おいしいお酒を楽しみたい時、バー・カンザシへ足を運んでみてはいかがでしょうか?
バー・カンザシのデータ

| 名前 | バー・カンザシ |
|---|---|
| 住所 | 岡山県倉敷市阿知2-11-23 横溝ビル3F |
| 連絡先 | 電話番号:086-422-3960 |
| 駐車場 | なし |
| 営業時間 | ■月曜〜金曜 午後7時〜午前0時 ■土曜・祝前日 午後7時〜翌午前2時 箱庭セラピーはバーの営業時間外で行っています。 箱庭セラピーの詳細はホームページより確認してください。 |
| 定休日 | 水、日 |
| 支払い方法 |
|
| 予約の可否 | 可 |
| 座席 | 17席 カウンター数:8 テーブル数:2 |
| トイレ | 洋式トイレ |
| ホームページ | バー・カンザシ |













































