飲食や買い物で使えるお得なクーポンをもらって、楽しく気軽に復興支援ができるイベントがあることを知っていますか?
平成30年7月豪雨の復興支援イベントとして、無料スマホアプリ「ポークン」を使ったスタンプラリーイベント「高梁川流域周遊ラリー」が、2019年3月15日から6月16日まで開催されました。
イベント期間中は、お得なクーポンだけでなく、対象店舗のスタンプを5個以上集めることで、地元の特産品や豪華賞品を抽選でもらえます。
ゴールデンウィーク、休日のちょっとしたお出かけでもお得に楽しめるイベントです。
記事の後半では、主催企業の「ピープルソフトウェア株式会社」にインタビューをして、オススメ周遊ルートや、地元企業として復興支援イベントを企画した想いを伺いました。
ぜひ、記事の最後まで目を通してみてください。
記載されている内容は、2019年4月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
第2回高梁川流域周遊ラリーとは
「第2回 高梁川流域周遊ラリー」は、真備、矢掛(やかげ)、総社(そうじゃ)の飲食店や雑貨店など21店舗を巡り、スタンプを5個以上集めると、抽選で特産品や豪華賞品がもらえるイベントです。
16店舗で割引など、お店で使えるクーポンも発行されます。
スタンプは、無料スマホアプリ「ポークン」をダウンロードして、店に実際に行って操作することで、集めることができます。
営業を再開することができたお店を拠点として、地域復興へ繋げよう
という想いで、倉敷市に本社がある「ピープルソフトウェア株式会社」が企画しました。
第2回高梁川流域周遊ラリーの対象店舗
「第2回高梁川流域周遊ラリー」では、飲食店、雑貨店、コンビニまで幅広いジャンルの店舗が掲載されています。
対象店舗は、以下のとおり。
- ウォールウォーレン
- へんこつうどん真備店
- 讃岐うどん かわはら
- 太郎の店
- セブンイレブン真備町箭田店
- ファミリーマート真備町箭田店
- セブンイレブン真備町尾崎店
- 食工房 つお
- 手打ちうどん 庵
- 水車の里フルーツトピア
- 備中屋長衛門 お食事処邑楽里
- 矢掛豊穣 あかつきの蔵
- やかげ町家交流館
- 矢掛屋 INN & SUITES
- マシュルーム
- つながるカフェ [ 線 -Sen- ]
- 焼きたて食パン専門店 一本堂岡山総社店
- ベーカリートングウ
- 喫茶心温(このん)
- まるみ麹本店
- 鬼びっくり饅頭本舗
真備、矢掛、総社で、被災休業となりながらも、営業再開した店舗を含む21店舗です。
第2回高梁川流域周遊ラリーでもらえる特産物と賞品
「第2回 高梁川流域周遊ラリー」では、無料スマホアプリ「ポークン」をダウンロードし、対象店舗を巡って5ヶ所以上のスタンプを集めることで、真備、矢掛、総社などの特産品や豪華賞品が抽選で当たります。
▼A賞(スタンプ10個で応募可能)▼
賞品 | 当選人数 |
---|---|
千屋牛 ロース焼肉 | 3名 |
▼B賞(スタンプ5個で応募可能)▼
賞品 | 当選人数 |
---|---|
矢掛屋 竹会席コースペアお食事券 | 1組 |
さまくるおかやま 赤屋根オリーブオイルバラエティセット | 1名 |
カモ井加工紙株式会社 マスキングテープセット | 3名 |
うさぎや シャーボX(ボールペン) | 3名 |
まるみ麹本店 奇跡の味噌 奇跡の甘酒セット | 3名 |
株式会社テオリ HOLLOW 一輪挿し | 5名 |
やかげ町家交流館 やかっぴーグッズセット | 10名 |
ブラジリアンパーク鷲羽山ハイランド フリーパスポート(ペア) | 10組 |
開催期間は、2019年3月15日から6月16日までの3ヶ月間、応募締切は6月23日です。
期間を長く設定してあるため、余裕を持って巡ることができます。
ぜひ、5ヶ所以上巡って賞品をゲットしてみてください。
つぎに、「高梁川流域周遊ラリー」企画のキッカケや、オススメ周遊コースについて、「ピープルソフトウェア株式会社」のポークン担当3名にお話を伺いました。
ピープルソフトウェア株式会社の3名へインタビュー
左から、ピープルソフトウェア株式会社(以下、ピープル)の山畑 美雪(やまはた みゆき)さん、池田 貴浩(いけだ たかひろ)常務取締役、山本 博昭(やまもと ひろあき)営業本部長にお話しをお聞きしました。
高梁川流域周遊ラリー開催のキッカケ
池田
ピープルは37年間IT企業として、岡山で技術力を売りに仕事をしてきたのに、平成30年7月豪雨があったとき、災害が起きてもシステムで貢献できることがなくて、無力さを感じていたんです。
豪雨の後に、ピープルからできることとして、まず倉敷市に義援金として100万円寄付しました。
しかし、倉敷の会社なのに、倉敷の会社じゃなくてもできるような、100万円寄付するだけで終わりでいいのか、という思いがずっとあったんです。
どうせ100万円使うなら、ただ寄付するのではなくて200万円、300万円の経済効果が生み出せるようなものを作りたかった。
なので、僕らだけじゃなく、他社さんも巻き込んで、復興支援のイベントをしようと思い、第2回の周遊ラリーを開催することに決めました。
この趣旨に賛同してくださった協賛・後援の14企業・団体の各位には本当に感謝しております。このイベントを精一杯やり遂げたいと思っています。
ちなみに第1回はもっと範囲も広く、一部は補助金を活用させていただいた事業だったんですが、今回はピープル単独で主催しています。
池田
私は真備を通勤で通るので、少しずつお店が再開している事や、少しずつ街の明かりが灯り始めているのを日々感じていました。
少し無理をされて営業再開を決めたけれど、仮設住宅や親戚に身を寄せている人もまだ多く、お店の経営は大丈夫なのだろうかと心配でした。
お店があるから住民のかたも帰って来れるし、お客様がいるからお店も経営が成り立つので、再開されたお店を応援したいという思いがありました。
とはいえ、土手の修復は急ピッチで進んでいるものの完成していませんし、被災されたかたの復旧度合もそれぞれまちまちで、少し早いのかも知れないという思いもありました。
でも、災害から半年以上が経ち、メディアに取り上げられる機会やボランティアの数も減っていて、少し風化しかけている事もあり、やっぱり今を知ってもらう事、来て感じてもらう事も大事なんじゃないか?と思い、この時期に開催する事に決めました。
山本
収益目的だと特定の店舗での集客を考えるのですが、今回は復興支援、エリアでの集客を考えていました。
先日、「高梁川流域周遊ラリー」が放映されたTV取材で、対象店舗のかたが、すごく嬉しい言葉を言ってくれたんです。
「うちの店に来てくださいというよりも、真備にとりあえず足を運んでいただいてもらえたら嬉しいです」と。
一同まさに同じ想いだったので、企画してよかったと思いましたね。
この想いを「エリア外から人がたくさんやってくる、エリア内をいくつもめぐっていただく、できればリピーターになってもらう」ことにつなげていきたいです。
実際に訪れて、現地がどんな状況なのかを感じ取ってもらえたら嬉しいですし、このイベントに参加してるお店以外もがんばっていらっしゃるので、イベントのあるなしに関係なく、全体的に足を運んでもらえるキッカケになれたらなと思いますね。
第2回高梁川流域周遊ラリーのオススメ周遊コース
池田
私からは、ご家族やお子さんと楽しめるコースをお話ししますね。
まず、真備の「へんこつうどん」でうどんを食べて、矢掛の「水車の里 フルーツトピア」でいちご狩りを楽しむ。
フルーツトピアのそばには、「矢掛町総合運動公園」があるので、春を満喫して遊んでもいいですね。
最後に「矢掛宿場の青空市きらり」で野菜を買って、晩御飯の支度ができるようにして帰るのがオススメですね。
山本
全部オススメなんですが(笑)、先日、私が実際行ってみたルートは、総社の「ベーカリートングウ」でパンを買い込んで、「まきび公園」でピクニックをしました。
「まきび記念館」で歴史を感じたり、「たけのこ茶屋」で特産品を見るのも面白いですよね。
最後に、参加店舗のコンビニで休憩して帰るのがおすすめです(笑)
山畑
総社だと、3月に復興感謝イベントも開催されていたまるみ麹本店、インパクトある鬼びっくり饅頭本舗に行った後、総社駅前の喫茶心温(このん)、つながるカフェ –線- とかですかね。
真備・矢掛・総社の被災地でも、楽しいスポット、がんばってるスポットがあるということを、知っていただき、気軽に楽しんでいただけたらと思っています。
高梁川流域周遊ラリーで使われるアプリ「ポークン」について
山本
アプリのダウンロード数は、3ヶ月間で予定していた目標を1ヶ月で達成してしまいました。
周遊ラリーが始まってからの「ポークン」のダウンロード数は、見込みよりかなり多くて反響に驚いています。
去年の1回目と何が違うか、想いなんだということになると思います。
単にシステムとか道具を提供して終わりではない、想いの連鎖が反響につながっているんだと感じています。
池田
アプリでクーポンが配信されますが、復興支援なのであえて使わないなんて考えるかたもいらっしゃるかもしれません。
ただそこは「たくさん買う」、または「また来る」という方向で復興支援につなげていただけるといいと思います。
クーポンの利用は実績データとして蓄積され、お店がよりよく経営していくための貴重なデータとなり、これもやはり復興支援につながります。
あ、実績データは個人を特定できるものではありませんのでご安心ください(笑)
山畑
今回、周遊ラリーの窓口担当者として、「復興を応援したい気持ち」みたいなものは、強く感じます。
災害ボランティアなどで、足を運べるかたは直接役に立ててすごいと思うんです。
でも、直接的にはできなくても、なにかやりたいと思ってる人もいると思うんですよね。
「その人たちのキッカケにしてもらえているのかも」と思うと、嬉しいです。
山畑
「ポークン」は、現在岡山県内の掲載店舗数が400店を突破しました。
お店のスタンプカードを電子化することができますし、紙のスタンプカードを導入していないお店でも手軽に試すことができるので、導入してくださるお店が増えてきています。
たくさん岡山のユーザーがいて、来店スタンプの機能があるため、まだ導入されていないお店にも使ってもらえたら嬉しいですね。
池田
ユーザーのかたには、今回のイベントをきっかけにダウンロードして使うけれど、被災地だけではなく、倉敷・岡山のお店をいろいろ掲載しているので、そちらのお店もお越しいただければと思います。
ピープルは37期目ですが、30周年を迎えるときに「今まで、岡山・倉敷という地元に対する何かをやってきたか?」というと、あまりできていませんでした。
ピープルの想いとして、地元の貢献も今後はやっていこうという経営方針になり、その中から生まれたのが「ポークン」です。
正直「事業」として見た時、採算面など苦しい部分はあります。
しかし、ピープルの社員は地元岡山の人が多いので、全社一丸になって「ポークン」を育てて、盛り上げていけたらと思っています。
おわりに
「第2回高梁川流域周遊ラリー」は、楽しく街を歩きながらできる新たな復興支援の形です。
ボランティアに行くまではできない人でも、気軽に復興支援をすることができます。
美味しいご飯を食べて、遊んで、豪華な特産品や賞品が当たるかもしれないスタンプラリーは、2019年6月16日までの開催です。
ゴールデンウィークやこれからの休日に、真備・矢掛・総社へ足を運んで見てください。
まずは、「ポークン」をダウンロードして、どんなお店が掲載されているのか見てみましょう。