里庄町のまこもたけ ~ 見た目は白ネギ、名前はたけのこ?アク抜きいらずで食べられる、里庄町の秋のおいしい特産品

里庄町のまこもたけ ~ 見た目は白ネギ、名前はたけのこ?アク抜きいらずで食べられる、里庄町の秋のおいしい特産品

ネギのような見た目なのに、名前はたけのこのよう。里庄町さとしょうちょうの特産品「まこもたけ」を知っていますか。

まこもたけは、イネ科の植物「まこも」の茎がふくらんだ部分です。ほんのり甘く、シャキシャキした食感が特徴で、里庄町では2011年ごろから本格的な栽培が続いています。旬は秋の短い期間に限られていて、9月下旬から11月半ばまでです。

直売所や道の駅で見かけても、「どうやって食べたらいいのか分からない」と思う人がいるかもしれません。実はまこもたけは、皮をむいて切るだけで料理に使えます。アク抜きもいりません。

この記事では、旬を迎えたおいしい里庄のまこもたけの楽しみ方を紹介します。

記載されている内容は、2026年10月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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里庄町の特産品まこもたけってどのような野菜?

まこもたけ(写真提供:里庄町役場農林建設課)
まこもたけ(写真提供:里庄町農林建設課)

まこもたけは、イネ科の植物「まこも」の茎の根元が太くなったものです。

まこもは本来、稲と同じように穂を付ける植物です。ところが茎の中に黒穂菌くろぼきんという菌が住み着くと、穂に向かうはずの養分を菌が使い、茎がふくらみます。このふくらんだ部分が「まこもたけ」として食べられています。

見た目は白ネギによく似ていて、太さは白ネギより少し太いくらいです。大きいものは、さらにしっかりとした太さに育ちます。外側の緑の皮をむくと、真っ白な部分があらわれます。

まこもは田んぼで育ち、苗を植えるのは4月下旬から5月上旬ごろ。5カ月ほどかけて育て、稲よりも背が高く、葉も丈夫なので、風が吹いても倒れにくいそうです。

まこもたけ農場(写真提供:里庄町役場農林建設課)
まこもたけ農場(写真提供:里庄町農林建設課)

生のまこもたけを味わえるのは9月下旬から11月半ばまで

里庄町でまこもたけの生産と販売を手がける株式会社アグリケイエルの荻野良おぎの りょうさんによると、植えた苗は稲と同じように根元から茎を増やし、直径50cmほどの株に育つそうです。収穫は鎌を使った手作業で、梨や桃のように、食べごろになったものを1本ずつ刈り取ると言います。

茎がふくらむには、夜は涼しく日中は暑い寒暖差が欠かせません。毎年9月下旬に販売が始まり、10月中旬に最盛期を迎えます。11月上旬を過ぎると寒さでまこもたけの身がかたくなってしまうそうです。そのため、生のまこもたけを味わえるのは9月下旬から11月半ばまでとなります。

中華料理では高級食材として知られ、たけのこの代わりに使われることもあります。国内に出回るまこもたけの多くは台湾からの輸入品で、国内での生産はまだ多くありません。

まこもは茎だけでなく、葉も活用されています。
里庄町では、葉を粉末にしたまこもパウダーや入浴剤、パウダーを使ったお菓子なども作られていて、捨てるところがほとんどない植物です。

里庄町役場 農林建設課 安藤達也さんにお話を聞きました

里庄町農林建設課・主任の安藤達也さん
里庄町農林建設課・主任の安藤達也さん

里庄町農林建設課・主任の安藤達也あんどう たつやさんに、まこもたけのことを教えてもらいました。

今年(2026年)のまこもたけの出来はいかがですか

安藤(敬称略)

農協の直売所に出されている方からは、例年より早くできたと聞いています。

ここ2年ほどは、9月になっても夏のような暑さが続いていました。それに比べると今年の9月は雨も多く、そこまで暑くなかったんです。

まこもたけは、夜は涼しく日中は暑いという寒暖差がついてから、ふくらんでくる性質があります。今年は早い時期から寒暖差が生じたので、早く育ったのではないかと思います。

まこもたけの調理方法

皮をむきます
皮をむきます

まこもたけを知らない方もいると思うのですが、どのような野菜ですか?

安藤

私も里庄町に来るまでは知らなかったんです。見た目はネギなので、知らない人からは「ネギですか?」とよく聞かれます。

味は、ほんのり甘いです。クセもアクも特にありません。

食感はシャキシャキしています。タケノコだとコリコリした食感をイメージすると思うんですけど、それとも違いますね。ネギでもなく、玉ねぎとも違いますし、不思議な食感なんです。

下ごしらえはどうしたらいいですか

安藤

皮をむいて、好みの大きさに切るだけです。アク抜きはいりません。

直売所などでは、白くて食べられる部分を守るために、外側の皮が1、2枚ついた状態で売られていることが多いです。

上の方が緑だったら、玉ねぎの皮をむくように上から手で取るか、ピーラーで何回かむくと白くなります。白いところを食べてください。切り方にもよりますが、火の通りも早いですよ。

ピーラーで少しむいてから刻みます
ピーラーで少しむいてから刻みます

おすすめの食べ方を教えてください

安藤

シンプルなのは、焼いて塩こしょうを振って食べる方法です。油とも相性がいいので、スライスしてベーコンと炒めたり、天ぷらにしたり、煮物に入れたりします。和洋中どのような料理にも合いますよ。

太いものは縦半分に切って、そのまま焼くこともあります。斜め切りにして薄くすると、フライパンでさっと炒めて食べやすくなりますよ。

私は天ぷらがいちばんおいしいと思います。短冊切りにして平たくし、衣を付けて揚げると食べやすいですね。

炊き込みご飯にしてもおいしいです。小学校の学童保育では、毎年の行事で、まこもたけを刻んで具に入れた手作り餃子を作っているそうです。

里庄まこもたけキャラクター「まこりん」は、まこもたけの妖精です
里庄まこもたけキャラクター「まこりん」は、まこもたけの妖精です

買ってきたら、どのように保存すればよいのでしょうか

安藤

冷蔵庫に立てて保存すると、1週間ほどはもちます。冷凍もできますが、一度凍らせると、やっぱり味は落ちてしまいます。

日にちが経つと水分が抜けて、かたくなってくるんです。買ってきたら、なるべく早めに食べてください。

また、白いところに、黒ゴマのような黒い点が出てくることがあります。これは黒穂菌そのものです。収穫してからしばらく経つと黒穂菌が増えて黒く見えてくるので、「本当に食べられるのですか」と問い合わせをいただくこともあります。

もともと食べられるものなので問題はありませんが、黒いところが増える前に食べていただいた方がおいしいと思います。

里庄町でまこもたけを栽培するようになった経緯

どうして里庄町でまこもたけを育てるようになったのですか

安藤

2000年ごろから、耕作放棄地が課題になっていました。

当時目立っていたのが、水はけのあまり良くない田んぼです。人が入って稲を植えるぶんには問題ないのですが、トラクターなどの機械が入るとぬかるんで動けなくなってしまう。そうした田んぼが使われなくなっていました。

そこを活用できる方法はないかと、当時の職員や農家の方が研究して、もともと水辺に育つまこもならできるのでは、と始めたのがきっかけだと聞いています。

2009(平成21)年度に実験を始めて、本格的に栽培を始めたのは2011(平成23)年ごろです。

里庄町農林建設課・主任の安藤達也さん

里庄のまこもたけ、食べたくなってきました!

安藤

ありがたいことに、一度食べてくれた人は、リピーターになってくださることが多いです。お土産に持っていかれたり、都市部の方が好んで食べてくれたりしています。

ただ、需要はあるのに、供給が足りていません。高齢化もあり生産者が減っています。

まこもたけは稲作ほど機械化が進んでいないので、手作業が多いです。そのぶん、機械代がかからず、他の仕事をしながらでも取り組みやすいんです。例えば、夏野菜を育てて、秋にはまこもたけを収穫するといった組み合わせもできると思います。

それに育て方がまだ確立されていないので、自分で見つけた工夫が、そのまま強みになる可能性もあります。手探り感が楽しいという人もいますね。

農地を持っていなくても、貸し借りできる制度が昔より整っていますし、販売用に育てる方への補助金の制度もあります。もし、まこもたけを作ってみたいと思ったら、里庄町役場の農林建設課に相談してください。農地探しからお手伝いします。

まこもたけ(写真提供:里庄町役場農林建設課)
まこもたけ(写真提供:里庄町農林建設課)

里庄まこもたけを味わおう

私も旬のはじまりのまこもたけを購入して、調理してみました。
斜め切りにして、ごま油で豚肉と一緒に炒めてポン酢で味付けしました。ひとくち食べると、口に広がったのは「おいしい」の一言。食感が良く、なんとも言えないおいしさでした。ぜひ食べてみてほしいです。

生のまこもたけが買えるのは、旬を迎えるこの時期だけです。
里庄町内では、JA晴れの国岡山 里庄直売所「里ちゃん」、まこもたけ直売所、小野酒店などに並びます。町外では、笠岡市の道の駅笠岡ベイファームなどに並びます。レシピを置いているお店もあるので、調理の参考にしてみてください。

旬の時期以外には、真空パックのまこもたけが販売されていることもあります。また、里庄町内ではまこもたけを使った料理を出している飲食店もありますよ。

また、まこもたけの旬の時期に合わせ、2026年10月1日から2027年1月31日まで、「里ちゃん・まこりんビンゴスタンプラリー2026」が開催中です。参加店舗で500円以上の飲食や買い物をするとスタンプがもらえ、ビンゴの数に応じて賞品の抽選に応募できます。

JA晴れの国岡山 里庄直売所「里ちゃん」も参加店舗の1つなので、まこもたけのスタンプを集められます。

「里ちゃん・まこりんビンゴスタンプラリー2026」
「里ちゃん・まこりんビンゴスタンプラリー2026」

そして、2026年10月16日・17日に、東京・新橋の「とっとり・おかやま新橋館」で「岡山県里庄町まこもたけグルメフェアin東京」が開催される予定です。

2階の催事スペースでは、里庄まこもたけをはじめ、町内の事業者による特産品を展示・販売します。また、里庄町出身のピアニスト・トランペッターの藤井空さんによるCD即売会、岡山県住みます芸人・江西あきよしさん、イメージキャラクターの里ちゃんも会場で町をPRします。

東京・新橋の「とっとり・おかやま新橋館」で「岡山県里庄町まこもたけグルメフェアin東京」

ぜひ旬のまこもたけを、味わってみてください。

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この記事を書いた市民ライター
ひがし
ひがし

倉敷市在住。元理学療法士、現在はライターやオンライン秘書などフリーランスで活動中。倉敷に来たくなる情報を発信していきます。

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