卵と牛乳と砂糖を混ぜ合わせてできるミルクセーキ。
年配の方には懐かしく、若者にとっては昭和レトロブームにぴったりな飲み物ではないでしょうか?
岡山県倉敷市では新たな食のイベントとして「倉敷ミルクセーキプロジェクト」が誕生しました。主催は卵の生産から加工・販売を手掛ける阪本鶏卵です。
初回となる2026年は倉敷美観地区とその周辺にある8店舗が参加。
なぜミルクセーキなのか。理由や思いなど、倉敷ミルクセーキプロジェクトについて取材しました。
記載されている内容は、2026年9月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
倉敷ミルクセーキプロジェクトとは

「倉敷ミルクセーキプロジェクト」は、2026年9月18日(金)から10月11日(日)まで開催される、ミルクセーキを楽しむイベントです。記念すべき1回目の開催には、倉敷美観地区周辺の8店舗が参加しました。
参加店舗は以下のとおり。
- Cafe&Bar KAG
- ROJAN BŌRO cafe kurashiki
- 喫茶ウエダ
- inn see 西洋乞食姉妹店
- 珈琲エル・グレコ
- MATOU
- アヴェニュウ
- 三宅商店プラザ店

倉敷ミルクセーキプロジェクトの条件は、岡山県産の卵を使うこと。それ以外は店舗の裁量に任されています。
イベントではスタンプラリーを実施しており、スタンプが5個たまると、阪本鶏卵の星の里たまごと交換できます。必ずもらえるので、スタンプを集めて、おいしい卵を手に入れてみてはいかがでしょうか。
引き換え場所は阪本鶏卵美観地区店(林源十郎商店 2階)です。

なぜ倉敷でミルクセーキなのか
1960~1980年代に流行したミルクセーキ。
倉敷に限らず、全国で親しまれているドリンクです。なぜ今、倉敷でミルクセーキなのでしょうか。
実は岡山県は鶏卵の生産量が全国3~5位、中四国では1位と多く、品質も昔から定評がありました。大正から昭和にかけて備中地方で生産された卵を「備中玉」という名で、関西へ出荷していたのだとか。現在も関西圏への出荷は続いています。
意外と知られていない、岡山の卵の魅力をPRするため、そして倉敷美観地区のレトロな雰囲気に合うこと。これらの要素をかけ合わせて、「倉敷でミルクセーキ」となりました。

定番から変わり種まで個性豊かなミルクセーキ
ミルクセーキは卵、牛乳、砂糖とシンプルな材料で出来上がります。作りやすいこともあり、ひと昔前にブームとなったのでしょう。材料がシンプルであるゆえに個性やアレンジの幅が広がります。
例えば喫茶ウエダのミルクセーキは、オーソドックスな作りですが、参加店舗の中で最も濃厚な味です。濃い味の正体は卵。通常1個の卵で作るところを2個使用しているからなのだとか。

ミルクセーキの変わり種もあります。
珈琲エル・グレコでは、定番のプレーンの他、プロジェクトのために新たに抹茶とチョコがラインナップ。
バニラアイスが盛られた、まっちゃミルクセーキを飲んでみると、優しい甘さにほんのりと抹茶が香りました。バニラアイスが少し溶けるとより濃厚になります。ミルクセーキは飲み物ですが、まるでパフェのような感じもする、新感覚の一品でした。

岡山県の卵の魅力を知ってほしい

倉敷ミルクセーキプロジェクトの生みの親でもある、阪本鶏卵の阪本晃好さんに話を聞きました。
なぜ倉敷ミルクセーキプロジェクトを始めたのですか?
阪本(敬称略)
岡山県は、実は卵の生産量が多いのだと知ってもらい、岡山県民が推す食材になってほしかったからです。岡山県の卵は質が高く、備中玉と呼ばれていました。昔も今も関西圏に出荷されています。
なぜ質がいいかというと、質の良い餌を使っているからで、それは水島港から入ってくるんですね。水島港は大きな船が入港できるため、餌を安く仕入れられます。
水島には昔からたくさん餌の工場があります。良い卵ができる環境が整っていますし、豊富な餌があるので生産量も多いんです。
倉敷ミルクセーキプロジェクトを通して卵の歴史と一緒に楽しんでほしいですね。
ちなみになぜミルクセーキかというと、お店の方が参加しやすいかな、と思いまして。もともと提供しているお店もありますし。
50~60代の方や若い人までファンの層も広いんじゃないかとも思いました。倉敷美観地区の町並みもミルクセーキのレトロさと似合いますよね。
参加店舗を募るのは大変でしたか?
阪本
実はこのプロジェクトは小さく始めるつもりでした。
最初なので参加店を絞り、知り合いの喫茶店に声をかけるくらいの考えだったです。ところが、知り合いの会社経営者の方に助けてもらい、お店に声をかけたところ、スムーズに参加いただけてこの形になりました。
参加となったお店の中には、もともとミルクセーキを作られているところもありました。エル・グレコさんでは、既存のミルクセーキをピックアップさせてもらおうと思っていたんですけど、今回開発してくれたんです。
抹茶とチョコができて、飲ませてもらったらすごくおいしくて。僕らの発想していないミルクセーキがどんどんできて面白かったです。
ROJAN BŌRO cafe kurashikiさんでは、マンゴーを使っていて、その発想がすごいですね。こちらのお店はプロジェクトの期間中だけミルクセーキを作っています。

準備を始めるとホームページもいるかも。それなら写真をプロのフォトグラファーに撮ってもらわないといけないなど、どんどん規模が膨らんできました。結果、チラシやスタンプカードも作りました。
チラシの倉敷ミルクセーキプロジェクトの「倉」の字の口の部分が「日」になっていますよね。ここを「日」にしたのは、日本を意識したためです。また、このプロジェクトを日本一にしたいという思いから、「一」の横線を一本加えました。
イメージキャラクターも生まれたんです。名前はひなのちゃんで、鶏の雛をかけているんですよ。
倉敷ミルクセーキプロジェクトにかける思い
倉敷ミルクセーキプロジェクトをどのように楽しんでもらいたいですか?
阪本
プロジェクトの準備をする上で、いろいろな人と話していたら「最近ミルクセーキを飲んでいないな」という声が結構多かったんです。
プロジェクトの交渉をする時に注文して飲ませてもらいましたけど、久しぶりに飲んだらおいしかったですね。ミルクセーキは、万人に好かれる飲み物ではないでしょうか。年配の方には懐かしいと思ってもらえて、若い方にはこれおいしいなと新発見してもらいたいです。
僕の仕事は卵の販売や生産をするだけではなくて、卵が中心となった地域活性化みたいなこともできると思っています。倉敷ミルクセーキプロジェクトもその一環です。
僕らのお客さんは、消費者に届く前のところ、飲食店やホテルが多いんです。そういった方々をPRして、一緒に地域を盛り上げられたらと思います。卵の価値をもっと感じてもらいたいですね。

今後の展開
これからの展開についても教えてもらえますか?
阪本
水島や玉島など、店舗エリアを広げたいと思っています。参加してもらえるお店があれば、ぜひ参加してもらいたいですし。
日本一を目指しているので大きくしていかないと。

おわりに
倉敷に新たな食が誕生すると聞いて、心を躍らせながら取材しました。
卵と牛乳と砂糖さえあればできるミルクセーキ。シンプルゆえに、アレンジの幅が広がるようで、倉敷ミルクセーキプロジェクトのミルクセーキは個性豊かです。
取材するまで、岡山県の卵の生産量と品質の高さについてまったく知りませんでした。プロジェクトを通して、岡山県産の卵の魅力がより多くの人に浸透し、地域全体が盛り上がっていくことに期待が高まります。
倉敷ミルクセーキプロジェクト
住所:
倉敷美観地区とその周辺
開催日時:
2026年9月18日(金)〜10月11日(日)
Webページ:
倉敷ミルクセーキプロジェクト
https://kurashiki-milkshake-pj.com/






































